Oriental Land Co., Ltd. -Tokyo Disney Resort
(株式会社オリエンタルランド-東京ディズニーリゾート)
ラモン・カサデサス-マサネル教授、神野明子
このケースでは株式会社オリエンタルランド(OLC)が運営する東京ディスニーリゾート(TDR)の歴史や運営方法、垂直統合について考察し、2018年にOLCの会長兼CEOである加賀見俊夫が直面するパーク内の混雑という課題にどのように対処するかについて述べています。2018年時点ではTDRを構成する東京ディスニーランドと東京ディスニーシーの2つのパークは、ディズニーが所有及び運営していない唯一のディズニーパークであった。その代わり、OLCはパークの(日本円での)収益に基づいてディズニーにロイヤリティを支払っていた。同パークは非常に高い人気を誇っていたが、入場者数の多さにより待ち時間が長くなったため、ここ数年は顧客満足度が低下傾向にあった。これまでTDRは継続的に新たなアトラクションを追加していたが、パーク周辺の土地には限りがあるためOLCは、今後どのように拡大をしていくべきかジレンマに直面していた。加賀見はOLCがホテル事業やまだ初期段階ではあるが2つのパークで提供する食べ物を栽培するため農業など、他のビジネスに注力すべきかも検討していた。
NTT DOCOMO's Race to 5G
(N T Tドコモの5Gへの競争)
フアン・アルカセル教授、ホルスト・メルヒャー、神野 明子
このケースはNTTドコモのテクノロジー部門の幹部への幅広いインタビューに基づき、第5世代移動通信システム導入およびサービス開始によってNTTドコモが得られる機会や直面する課題を取り上げる。高速なデータ転送と容量、低遅延、大容量デバイスの接続性の向上により、5Gは2000年代初頭から低成長を経験してきたNTTドコモに新たな成長機会をもたらす可能性がある。ケースの中ではNTTドコモがこれまでに行ってきた移動通信システムの世代移行について、技術的先駆者になることと、他のプレイヤーの経験から学ぶことのトレードオフについて述べている。また、テクノロジーのエコシステムの中で移行を行うことの複雑さや異なるプレイヤー間での協力が戦略を成功させる鍵となることにも着目する。ケースでは、NTTドコモが5Gの導入前に検討した戦略的選択肢について議論する題材を提供している:どのような新しいサービスを提供できるか?法人顧客をターゲットとすべきか?NTTドコモは5Gによって持続的な成長軌道に戻ることができるのか?5Gによるインターネット・エコシステムが生み出す価値をどうすればより多く獲得することができるのか?
Raksul
(ラクスル)
スコット・デューク・コミナーズ教授、琴坂 将広教授、佐藤 信雄、神野 明子
2018年にフォーブスジャパンの「起業家ランキング2018」に選ばれたラクスルは何千ものサプライヤーを活用したEコマースプラットフォームを運営していた。ラクスルはB to Bの印刷サービスとして始まったが、その後物流・配送やテレビ広告のマーケットプレイスへと展開していた。どのマーケットプレイスもそれぞれの成長課題に直面しており、CEOは各マーケットプレイスが他方を強化できるのか、またどのように強化できるのかを検討しなければならない。
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