Japan Research Center

ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センターは、2002年1月に東京に開設されました。HBS教官の日本における研究とケース・スタディ作成を支援することがセンターの主な目的です。日本リサーチ・センターはHBSのグローバルな研究・教育活動を推し進める重要な一翼を担ってまいりました。日本リサーチ・センターの支援によって、HBS教官は日本企業の経営課題、最新の動向、慣行についての理解を深め、日本の視点を適切に取り入れたケース・スタディや教材を作成して、MBA・エグゼクティブ教育プログラムの充実を図ることができます。また、日本の企業、大学、政府機関、HBS卒業生などとの絆を強めて、HBSの活動のインパクトを確実なものにすることを目指しています。日本リサーチ・センターの協力により、HBSの教官は日本企業の経営の重要な革新を認識・研究し、自らのアイディアを日本の枠組みの中で発展させ検証することができます。

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2003年下半期の活動について

ケース

Transforming Matsui Securities
リンダ・アップルゲート教授(アントレプレナー・マネジメント)は、小さな証券会社だった松井証券が、どのようにして成功を収める大手オンライン証券に変貌を遂げたかについてのケースを作成しました。このケースは、松井道夫社長のリーダーシップと同社の変革をもたらした一連のイノベーションに焦点を当てています。

また、このケースはOnline Securities Trading in Japan
という併読用ノートと併せて使うことができます。このノートは、日本の証券業界の現況と、オンライン証券会社(松井証券、E*トレード、DLJディレクトSFG証券、マネックス証券など)が、急成長する業界の中でどのようにして主要なプレーヤーになったかを描いています。アップルゲート教授はネットワーク化されたグローバル市場・組織に関する研究をしており、これまでにUnderstanding Securities Markets in the United States and Japan (2002)、NASDAQ Japan: E-Merging Markets (2001) などのケースを作成しました。

Kikkoman Corp.: Consumer Focused Innovation
ロヒト・デシュパンデ教授(マーケティング)は、世界最大の醤油メーカー、キッコーマンについてのケースを開発しました。同社はアジア以外の市場に醤油を普及させるために、1950年代以来海外に進出してきました。このケースではキッコーマンの国際マーケティング戦略やブランド管理について論じています。日本市場の飽和と競争激化に直面し、増収のために革新的手法を開発しようとしている茂木友三郎社長の課題を描いています。

Yamato Transport: Valuing and Pricing Network Services
タルン・カナ教授とフィリックス・オバーホルツァー助教授(ストラテジー)は、1年生(必修)用ストラテジー・コースのために、大手宅配便会社のヤマト運輸のケースを作成しました。このケースは、この業界の概要を説明した上で、ヤマト運輸がどのように「宅急便」事業を育成し、一連の新商品開発を通じて首位を維持してきたかを議論します。ヤマト運輸がどのように競争上の優位性と顧客にとっての価値を作り出したのかに焦点を当てています。日本の郵便局が民営化され、将来アグレッシブな競争相手になることが予想されるので、2003年末、山崎篤社長は新たなチャレンジに直面しています。

ボストンからの教官等の訪問

2003年後半、ミヒール・デサイ助教授(ファイナンス)、タルン・カナ教授(ストラテジー)、フィリックス・オバーホルツァー助教授(ストラテジー)が、研究とケース作成のために東京を訪れました。ジョー・バダラッコ教授(ストラテジー&ゼネラル・マネジメント)、マイケル・ビアー名誉教授、カール・ケスター教授(ファイナンス)、デビッド・モス教授(BGIE)、ジャン・リブキン助教授(ストラテジー)、マイク・ヨシノ名誉教授、ジョナサン・ウェスト助教授(TOM)が野村マネジメントスクールで教鞭をとるために8月に来日しました。

日本リサーチ・センター・シニア・アドバイザーでもあるマイク・ヨシノ名誉教授は、ボストンから東京に住まいを移し、当センターで週に2、3日、日本の大企業の変革の研究やケース作成にあたる予定です。

HBS Publishingはアジアの市場機会を積極的に開拓しようとしています。レイ・カービー(COO)とジョン・チェン(国際担当マネージング・ディレクター)が、9月に東京を訪問しました。ペリー・ベディンジャー(海外顧客及び販売担当ディレクター)とジャーメーン・チョー(販売企画マネージャー)が、2003年11月と2004年1月に来日しました。

ハーバード大学教育学大学院の博士課程の我喜屋マリコさんが、マイラ・ハート教授(アントレプレナー・マネジメント)の紹介で8月に日本リサーチ・センターを訪れました。ガキヤさんは日本の女性アントレプレナーについて研究をしており、日本リサーチ・センターはインタビュー候補者を紹介しました。

リサーチ・アソシエイト

2003年6月から7月にかけて、中嶋敦子(MBA2004)が、日本リサーチ・センターでサマー・インターンとして勤務し、いくつかのケースを手がけました。

2003年8月からリサーチ・アソシエイトの採用活動を始めました。採用活動における卒業生の方々のサポートに心より感謝しております。ここで、新しく採用した2名のリサーチ・アソシエイト(パート・タイム)を紹介致します。神野明子(写真中央)は2月初めに入社しました。彼女は、東京三菱銀行(プロジェクト・ファイナンス部)とメリルリンチ(株式調査部)に勤務した経歴を持ち、上智大学とウォートン・スクールを卒業しました。太田有子は4月に入社予定で、国際基督教大学学士号とコロンビア大学博士号(社会学)を持っています。

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