Japan Research Center
ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センターは、2002年1月に東京に開設されました。HBS教官の日本における研究とケース・スタディ作成を支援することがセンターの主な目的です。日本リサーチ・センターはHBSのグローバルな研究・教育活動を推し進める重要な一翼を担ってまいりました。日本リサーチ・センターの支援によって、HBS教官は日本企業の経営課題、最新の動向、慣行についての理解を深め、日本の視点を適切に取り入れたケース・スタディや教材を作成して、MBA・エグゼクティブ教育プログラムの充実を図ることができます。また、日本の企業、大学、政府機関、HBS卒業生などとの絆を強めて、HBSの活動のインパクトを確実なものにすることを目指しています。日本リサーチ・センターの協力により、HBSの教官は日本企業の経営の重要な革新を認識・研究し、自らのアイディアを日本の枠組みの中で発展させ検証することができます。
日本リサーチ・センター 開設記念講演会(2002年12月3日)
ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)は、12月3日に東京帝国ホテルで、日本リサーチ・センター開設記念講演会を催し、産学界のリーダー・卒業生など200名以上が出席しました。
「日本が世界第2位の経済大国であること、ビジネスにおける革新と順応の長い歴史を持っていることを鑑みると、ハーバード・ビジネス・スクールの教官が日本経済を深く研究することはきわめて重要です」と副学長であるジョン A. クエルチ教授は語りました。既に日本リサーチ・センターは、教官が日本企業の実証研究を行い、日本の民間企業や公的機関との重要な関係を築くのを支援する活動を開始しています。
日本のビジネス・リーダーの一人である小林陽太郎経済同友会代表幹事(当時)が、スピーチをし、日本にリサーチ・センターを設立するというHBSの決断を歓迎すると述べました。続いて、HBS日本同窓会会長を務める鶴正登(MBA
'77)NOK株式会社社長が乾杯の挨拶をしました。ディナーの後、マイケル
E.
ポーター教授(ユニバーシティ・プロフェッサー)が「繁栄に向けてのミクロ経済的基盤の構築:国際的競争力レポートに基づいて」という基調講演を行ないました。
2002年の活動について
ケース
NTT
DoCoMo: Marketing i-mode to Masses
ヤンミ・ムーン教授(マーケティング)は、NTT
DoCoMoが新しいサービスのマーケティング戦略をどのように構築・実施したかについて研究しました。iモードを成功に導いたその戦略は、従来の発想や確立されたマーケティング手法と相容れないものでした。
Australia-Japan
Cable
ベン・エスティ教授(ファイナンス)は、プロジェクト・ファイナンスのコースのためにこのケースを作成しました。Australia-Japan
Cableは、オーストラリア、グアム、日本をつなぐ海底光ファイバー・ケーブルの敷設・運営を行なう、テルストラ、MCIワールド・コム、NTTコミュニケーションズ、日本テレコムその他の合弁企業です。このケースは、このプロジェクト企業のガバナンスの問題を扱っています。
Nissan
Motor 2002
マイク・ヨシノ教授(ゼネラル・マネジメント)と江川雅子(日本リサーチ・センター長)が、カルロス・ゴーン社長のリーダーシップの下での日産の再建に関するケースを作成しました。このケースは、ルノーが日産の経営権を掌握した1999年春から、ゴーン社長が日産リバイバル・プランを通じて業績を回復させた2002年半ばの時期に焦点を当てています。
Rakuten
ウォーレン・マクファーラン教授(ゼネラル・マネジメント)は、三木谷浩史(MBA
'93)が創立し、成功を収めているインターネット・ショッピング・モールを運営する企業についてのケースを作成しました。このケースは、2002年2月13日に「情報化時代の経営」という選択科目で使われ、三木谷社長も授業に参加しました。
[上記を含むHBSのケースはhttp://www.harvardbusinessonline.comでご購入いただけます。
現在、HBS
パブリッシングは、日本でのケースの販売方法について検討を続けています。]
ボストンからの教官等の訪問
2002年1月に、ハーバード大学アジア・センターが、東京でエグゼクティブ・コミティーを開催しました。ラリー・サマーズ総長が同会議に参加しましたが、サマーズ総長にとって総長就任以来初めての海外出張でした。
2002年には20名近くの教官が来日しました
グレガー・アンドラーデ助教授、リンダ・アップルゲート教授、ジョー・バダラッコ教授、ロヒト・デシュパンデ教授、ピーター・ヘクト教授、レジーナ・ヘルツリンガー教授、カール・ケスター教授、ウォーレン・マクファーラン教授、ヤンミ・ムーン教授、ニティン・ノーリア教授、リン・ペイン教授、トム・パイパー教授、マイケル・ポーター教授、ジョン・クエルチ教授、マル・サルター教授、ルイス・ビセイラ教授、マイク・ヨシノ教授 (アルファベット順)
10月には新たにアジア・センター長に就任したドワイト・パーキンス教授が来日しました。Faculty of Arts and Sciences 学長に就任したビル・カービーの後任になります。
同窓会活動への参加
レジ・ヘルツリンガー教授が、2002年3月18日にHBS日本同窓会で「消費者志向の医療サービス」についてのプレゼンテーションを行いました。ヘルツリンガー教授は現在の医療サービス・システムについて、選択肢、利便性、情報の欠如を指摘し、消費者志向の改革を提言しました。
ウォーレン・マクファーラン教授は、6月4日に同窓会でケース・スタディのセッションを行いました。同日の夜は、日本チームのワールド・カップ初戦(対ベルギー)があったにも関わらず、約50人がチャールズ・シュワブのケースのディスカッションに活発に参加しました。
グレガー・アンドラーデ助教授が、11月22日のビジネス・アワード・ディナーに参加し、HBSの最近の動向についてスピーチを行ないました。
日本のマスコミに取り上げられたHBS教官
ウォーレン・マクファーラン教授のインタビューが、「ダイアモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー」2002年6月号に掲載されました。マクファーラン教授は、HBSの東京にリサーチ・センターを開設する計画と、HBSがいかに日本企業から熱心に学ぼうとしているかについて論じています。
マイク・ヨシノ教授が、2002年12月2日の「日経産業新聞」に取り上げられました。この記事は、HBSが最近「カルロス・ゴーン社長の革命」に焦点を当てた日産自動車のケースを作成したことを述べています。
マイケル・ポーター教授のインタビューが、2002年12月28日-2003年1月4日号の「週刊東洋経済」に掲載されました。ポーター教授は、日本企業がユニークな戦略を打ち立てる重要性を強調しました。
ニティン・ノーリア教授が、2003年1月号の月刊「人材教育」で取り上げられました。ノーリア教授は、野田 智義(DBA '96)とリーダーシップ問題について議論しています。この雑誌は日本能率協会の関連会社が発行、人材開発のプロフェッショナルに広く購読されています。
ジョン・クエルチ教授のインタビューが、2003年3月号の「ダイアモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー」の「オピニオン」コラムに掲載されました。この記事のタイトルは、「経験価値のインパクト」でした。
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